虫歯は、歯の表面のエナメル質やその下の象牙質がミュータンス菌などの虫歯原因菌が出す酸によって侵食されることで生じる歯の病気です。虫歯は進行すると痛みや周囲への感染を引き起こす可能性があるため、早めの治療が必要です。
当院の虫歯治療における特徴
痛みを最小限に抑えた治療
当院では、麻酔時の痛みを軽減させるため、麻酔がよく効く電動麻酔器を使用しています。麻酔液の温度管理や注射針の太さにもこだわり、患者さんの負担を最小限に抑える工夫をしております。治療中も患者さんのご様子を確認しながら進めてまいりますので、痛みや違和感を感じられた際には、すぐにお声がけください。
MI(ミニマルインターベンション)の実践
MI(必要最小限の歯の切削治療)を実践しております。拡大鏡を用いて虫歯をよく観察し、通常よりコンパクトな歯を削る器具を用いて、最小限の虫歯を取り除きます。齲蝕検知液(虫歯の取り残しが判る液)を用いて確実に虫歯だけを取り除き、健康な歯質はできるだけ残すよう心がけております。
審美性に配慮した材料の選択
現在はセラミック系を中心に、アレルギーを起こしにくい、目立たない材料が主流になっております。以前は銀歯(アマルガムなど)が一般的でしたが、最近では見た目が自然な白い詰め物(コンポジットレジン)がよく使われます。患者さんのご希望やライフスタイル、噛み合わせの状態を考慮し、最適な補綴物をご提案いたします。
虫歯の主な症状
虫歯には以下のような症状が現れます。
- 歯の痛み
- 歯がしみる
- 黒や茶色の斑点や穴
- 歯の変色
- 歯の脆弱性
- 感染や腫れ
- 噛む際の不快感
これらの症状が現れた場合は、早めにご相談ください。
虫歯の主な原因
糖分の摂取
砂糖や炭水化物を含む食品や飲み物を摂取することで、口腔内の細菌がこれらの糖分を代謝して酸を産生します。この酸によって歯のエナメル質や象牙質が侵食され、歯が溶けます。虫歯対策に、糖分の摂取制限が必須です。
酸性食品や飲み物の摂取
酸性の食品や飲み物(例:ソフトドリンク、柑橘類、酢、酸っぱいキャンディなど)を摂取することで、口腔内の酸性度が上昇し、歯の組織が溶けやすくなります。酸性の飲食物を摂取した後は、すぐに歯磨きをせず、30分程度待ってから磨くようにしましょう。
口呼吸や乾燥
口呼吸や唾液の分泌量の低下によって口腔内が乾燥すると、酸の中和や口腔内の細菌の制御が難しくなり、虫歯のリスクが高まります。唾液には口腔内を清潔に保つ重要な役割があります。また、ストレスは唾液分泌量を低下させ、口腔内を乾燥させる原因になります。
口腔衛生の不備
正しい歯磨きやフロスの使用を怠ることによって、歯の表面に残った食べカスや細菌のプラークが形成され、虫歯の原因となります。毎日のセルフケアを正しく行うことが、虫歯予防の基本です。
遺伝的要因
虫歯の発生には遺伝的な要素も関与していると考えられています。歯の質や唾液の性質などが遺伝的に影響を受けることで、虫歯のリスクが変わることがあります。ご家族に虫歯が多い方は、特に予防に力を入れることが大切です。
虫歯の主な治療法
コンポジットレジン
虫歯部分を除去し、除去した部分を詰め物で修復します。見た目が自然な白い詰め物(接着性コンポジットレジン)は、小さな虫歯の治療に適しており、当日中に治療を完了できることが多いです。接着力が強いので隙間ができにくいのが長所ですが、強度はあまり強くありません。
インレーまたはアンレー
大きな虫歯や歯の損傷の場合、コンポジットレジンだけでは対応できないことがあります。その場合、スキャン(型取り)をして歯科技工士によって作製した詰め物(インレーまたはアンレー)を使用します。セラミックやジルコニアなど、審美性の高い素材を使用します。
冠(クラウン)
重度の虫歯や歯の損傷の場合、歯を削り形を整え、その上に歯の保護のための被せ物(冠)を作ります。冠は、金属、セラミック、ジルコニア等、またはそれらの組み合わせで作られることがあり、当院では院内技工所を完備しておりますので、精密で美しい被せ物を短期間で製作できます。
根管治療
虫歯が神経まで達してしまったり、根の先端部分が感染してしまった場合、根管治療が必要になることがあります。根管治療では、歯の神経を取り除き、根の内部を洗浄・消毒し、密閉します。通常、根管治療後には冠が必要になります。
虫歯を放置すると
虫歯を放置すると、さまざまな深刻な問題が生じる可能性があります。
疼痛の増悪
虫歯は進行すると神経に達し、痛みが激しくなることがあります。強い痛みは日常の活動や飲食に影響を与え、生活の質を低下させる可能性があります。我慢せずに早めの受診をおすすめいたします。
根の感染(根尖病変)
虫歯が神経まで進行し、根の先端部分に感染が広がると、根尖病変と呼ばれる状態が生じる可能性があります。これにより、膿がたまり、顎の骨に感染が及ぶことがあります。この段階になると、治療が複雑になり、時間もかかります。また全身への影響が心配です。
歯周病の進行
虫歯が歯の表面にあるプラークや細菌の蓄積を助長し、歯周病のリスクを増加させることがあります。歯周病は歯肉の炎症、歯槽骨の破壊、さらには歯の喪失につながる可能性があります。
歯の喪失
虫歯が進行すると、歯の組織が破壊され、歯が抜ける可能性があります。歯の喪失は噛む機能の低下や話し方の問題を引き起こし、生活の質にも大きな影響を与えることがあります。失った歯は、インプラントや入れ歯で補う必要があります。
全身への影響
口腔の健康は全身の健康と密接に関連しています。虫歯が進行すると、口腔内の細菌が血流を介して他の部位に広がる可能性があり、心臓病、糖尿病、呼吸器疾患などの全身的な健康問題のリスクを増加させることがあります。
治療の流れ
STEP 01:
診査・診断
口腔内診査を行い、状態を確認します。必要に応じてレントゲン撮影やCT撮影を行い、虫歯の大きさや深さを正確に把握いたします。その後、治療計画をご説明し、納得していただいた上で治療を開始いたします。
STEP 02:
麻酔
虫歯の大きさ、状態によって麻酔を行います。麻酔時は痛みを軽減させるため、痛みの少ない電動の麻酔を注入する機器を使用します。細い針を使用することで、注入時の違和感を減らしております。
STEP 03:
虫歯の除去(MI Minimal Intervention)
切削機器を使用し最小限の切削量と負担で処置を行います(MI)。MIとは必要最小限の歯の切削治療のことで、当院では拡大鏡を用いて虫歯を大きく見るようにし、通常よりコンパクトな歯を削る器具を用いて、負担を少なく虫歯を取り除きます。
STEP 04:
虫歯の確認
虫歯の取り残しがないよう、虫歯を染める材料を使用し確認して処置を進めます。齲蝕検知液(虫歯の取り残しが判る液)を用いて確実に虫歯だけを取り除きます。健康な歯質は残すように注意深く処置いたします。
STEP 05:
修復
虫歯が小さい場合、コンポジットレジンで修復して終了です。当院では、銀は使用しません。虫歯の大きさによっては型取りを行って詰め物やかぶせ物を作製します。虫歯が神経にまで達してしまった場合は根管治療が必要になる場合があります。
よくある質問
虫歯治療は痛いですか?
当院では、麻酔時の痛みを軽減させるため、痛みが少なく、適正な圧力で麻酔がよく効く電動麻酔器を使用しています。治療中も患者さんのご様子を確認しながら進めてまいりますので、痛みを感じられた際にはすぐにお声がけください。できる限り痛みを抑えた治療を心がけております。
銀歯ではなく白い詰め物にできますか?
はい、可能です。現在はセラミック系を中心に、アレルギーを起こしにくい、目立たない材料が主流です。小さな虫歯にはコンポジットレジン、大きな虫歯にはセラミックやジルコニアのインレー・クラウンをおすすめしております。全て社内の技工士が丁寧に作製します。状況に応じて、ご提案いたしますので、ご相談ください。
虫歯治療は何回通院が必要ですか?
虫歯の大きさや深さによって異なります。小さな虫歯であれば1回の治療で完了することもあります。大きな虫歯で型取りが必要な場合は2〜3回、神経まで達している場合は根管治療が必要となり、数回の通院が必要になります。診査の上、治療計画をご説明いたしますので、ご安心ください。
虫歯は自然に治りますか?
ある程度進行してしまった虫歯は自然治癒しません。初期の虫歯(脱灰)であれば、適切なケアとフッ素塗布により再石灰化が期待できますが、穴が開いてしまった虫歯は治療が必要です。早期発見・早期治療により、歯へのダメージを最小限に抑えることができますので、気になる症状がございましたら、お早めにご相談ください。
詰め物や被せ物はどのくらい持ちますか?
使用する材料や患者さんのお口の状態、セルフケアや、患者さんごとの咬む力の状況によって異なりますが、セラミックやジルコニアなどの審美的な材料は耐久性も高く、適切なケアをしていただければ10年以上持つこともあります。当院では、白い診療の補綴物に5年間の保証をおつけしております。定期的なメンテナンスを受けていただくことで、長持ちさせることができます。